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いわて漆テックは2022年3月に設立した、 日本初の減圧蒸留法での漆精製を専門とする会社です。

漆の精製は、伝統的に加熱または天日による攪拌方式で精製が行われてきました。これらの方法で精製される漆は、精製職人さんの長年の経験と勘によって作られてきました。そのため、精製される漆の再現性が低くなり品質のばらつきが生まれること、作業時間が長時間にわたりコストが高くなること、さらに漆から出る揮発性物質（テレピン油）によってアレルギー反応が出る可能性があり、職人さんの負担が多いことなどの問題がありました。

当社は、職人さんの経験と勘に依存した手作業の漆精製の工程を科学的な機械装置による製法に置き換えることで、漆品質の安定化と生産性の向上、さらに作業者の負担を大幅に削減することを可能とした漆の精製事業を創業いたしました。

当社の漆精製方法は、従来の熱源によって水分を除去する加熱攪拌方式のくろめ工程を、減圧装置(ロータリーエバボレーター)で沸点を下げて水分除去をする方式です。この方式では、従来の半分以下の時間で、添加物を使用せず、再現性の高い高品質の漆の生産が可能です。また漆から出るテレピン油が直接外部に排出されるため、漆の刺激臭が最低限に抑えられた快適な作業環境です。