うるしニュース

達増岩手県知事が本社・研究所を視察訪問されました

 達増知事が令和5年3月15日、13時15分から14時30分の時間で、奥州市の本社と奥州漆研究所を視察されました。知事には、業界初の減圧蒸留法による精製と、漆の臭いが一切しないクリーンな作業場を見ていただきました。また研究所では、「高品質で再現性の高い多様性のある漆」を、科学の力で精製する技術の研究と実験の様子を見ていただきました。

達増岩手県知事が本社研究所を視察

 いわて漆テックでは、伝統に基づく従来の漆精製技術を、減圧蒸留装置を使用した精製方法に置き換え、従来では6~8時間かかっていた精製時間を60分~90分程度に短縮することに成功しました。この手法では、精製工程の時間の短縮に加えて精製過程における漆の劣化を最小限に抑え、高品質の漆を安定して生産することができるとともに、アレルギーを引き起こす揮発性物質を直接外部に排出できることから、作業者の健康も守ることができます。また、水分量の測定にはカールフィッシャー水分量滴定装置、成分の分析にはHPLC分析器を用いることで、精製された漆の品質に科学的な根拠を与えることが可能になりました。

 弊社事業は、地域経済の活性化という経済的なメリットだけでなく、古代から日本の暮らしに欠かせない天然素材であった漆の利用を後世に至るまで可能にする、歴史的・文化的にも意義のあるものと自負しております。

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